ありがとうを贈ろう。

ありがとうの本2019-2020

絆創造業 平安閣グループ

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名前も知らない女の人へ
「ありがとう。」あなたはそう言ってくれた。日曜の午後、さんぽしていた時、外国の人が話しかけてきた。「バス停どこですか。」って。私の知っているバス停全部言ったけど、どれもちがうらしい。けっきょく駅に行きたかったらしく、駅まで歩いて行った。ついたあとは、ずっと「ありがとう。」って言ってくれた。私は、そこまで役にたてたのかなって思ってたけど、うれしかった。六年生になったいまでも、おぼえていることだった。私もうれしかった、役にたてたみたいで。私にやさしくしてくれた名前も知らない女の人。ありがとうございました。
愛知県 11才 女子
見知らぬおじさんへ
60年ほど前の事。小学校に入学した私はバス通学を始めました。そんなある日、私にとっての一大事が起きたのです。ポケットにバス料金が入っていない!誰も知っている人のいないバスの中で、私は多分顔色を変え、泣きそうになっていたのでしょう。異変に気付いた見知らぬおじさんが、私の手に10円玉を握らせてくれました。見も知らぬ小さな子供に、助け舟を出してくれる人がいたのです。実際にお金を使わせていただいたかは判然としません。運転手さんが「次回乗る時でいいよ」と言ってくれた気がします。この様に霞がかかったようなおぼろげな記憶の中で、中年のおじさんのたたずまいは鮮明に覚えています。私の最初期のメンターとして、生きていく上で一番大切な事を教えてくれた人として。おじさん、あの時の子供は古稀を目前にして少々慌てています。私は貴方から教えていただいた様な生き方をしてきたでしょうか。覚束無い状態ですが、古稀を節目に貴方の教えを噛みしめながら日々を送っていくことにします。ありがとうございました。
東京都 69才 女性
お母さんへ
いつもありがとう。本当は大好きなんだよ。この一言が素直に言えなくて、いつもけんかばかりしてしまいます。本当はやさしくて、仕事をかけ持ちする程、家族のことを大切に想ってくれる、私の大好きな、大事なお母さんです。物心ついたときから、お父さんはいなくて、シングルマザーでした。でも、私がまわりの人から何も言われないのは、母が「片親だからってまわりからいやな目で見られるのは、この子がかわいそう。」とがんばってくれているからでした。この言葉を思い出すと、自然と、申しわけなくて、でもうれしくてなみだを流すときがあります。他にも書きたい事があるけど、それは、素直に、言葉にして、声に出して伝えようと思います。ありがとうお母さん。
愛知県 11才 女子
お父さんへ
看護師になってから3年目になります。大学生の時は、あの子はあれも買っている、この子はあれを持っているなど他の子と比べてばかりでした。わがままを言い過ぎて大学生活に必要なものを何不自由なく与えてもらいました。社会人になり、毎日のように夜勤を続け心身共に疲れていました。こんなにお金を稼ぐのに心も体もぼろぼろにならないといけないのかと。お父さんは毎日どんな気持ちで仕事に行っていたのだろう、わがままばかり言って悪かったと思いました。疲れた時には実家で温かく迎え、幸せな気持ちにさせてくれるお父さん、今まで本当にごめんなさい、そして本当にありがとう。
秋田県 25才 女性
町内会の皆さんへ
月に二回ですが、公園の掃除をしています。十人くらいのグループですが和気あいあいで楽しくやっています。三年前ですが仕事を退職して特に趣味のなかった私は、ほぼ引きこもり状態でした。そんな私を見兼ねて町内会で知り合った男性がボランティアに誘ってくれました。あまり乗り気ではなかった私に妻が背中を押してくれました。初めて顔を出した時に皆さんが優しく迎えてくれました。そして世話人の「八分目の気持ちで楽しんでください」の言葉は緊張がほぐれ、急に楽になりました。二時間くらいですが額にはうっすらと汗がありました。終われば喫茶店でのティータイムは充実感がありました。これからも元気で続けたいです。
愛知県 76才 男性
たまたま出会った少年へ
5月18日の出来事です。出産した友達とその赤ちゃんに会いに行くために電車にのりました。お土産やら、プレゼントやらで両手がいっぱいでなんとか補助シートに座れてほっとしました。一駅進むと、親子が乗ってきました。私の横に座るようお母さんに言われた低学年くらいの男の子。お母さんにひっついて座ろうとしなかったので、一緒に座れるよう私は席をゆずりました。お母さんとならんで座れることが嬉しかったのかニコッと笑ってお礼を言ってくれました。しばらくすると、その子がまた立って私に席を譲ろうとしてくれました。たくさん持っていた荷物を指差し、やっぱりどうぞと。少年の行動になんだかあたたかい気持ちになりました。結局、「お母さんと座ってね」と言って私は座りませんでした。でも本当はとてもとても嬉しかったです。あの時の少年、本当にありがとう。
滋賀県 30才 女性
通りすがりの男性へ
50キロメートルも離れた姉の所へ行く途中で車がパンクしました。私は初めてのことで頭が真っ白になりました。取り敢えず車を目の前のお店のご厚意で駐車場に止めさせていただきました。途方に暮れる私でした。するとそのお店のお客さんが「手伝いましょう」と言ってくれました。男性は服も手も汚れましたが、タイヤを取り換えてくれました。私はお礼を差し出しましたが、受け取ってもらえずに、何もなかったように去っていきました。私は男性に深々と頭を下げました。
愛知県 73才 女性
祖母へ
会社員になって3年が経ちました。徐々に仕事にも慣れてきて、忙しい中にも楽しさを感じています。物心ついた頃には母親のいなかった私を育ててくれたのはあなたでした。毎日食事を作ってくれ、洗濯、掃除と母親の代わりをしてくれ、私はここまで育つことが出来ました。高校生の頃に反抗期があり、あまり口も聞かず、時には酷い態度をしてしまいました。今考えると、とても恥ずかしく、申し訳なかったと反省します。そんな反抗期があっても、あなたは私の世話を続けてくれ、とても感謝しています。これから、少しずつですが、恩返しが出来たらと思っています。本当にありがとうございました。これからも元気でいてください。
愛知県 26才 男性
ママへ
いつもぼくをみまもってくれてありがとう。お手紙をくれてありがとう。ぼくは、お手紙を見て、なんか元気がでてきました。これからも、いろんなことをよろしくね。たまに、気げんがわるくなったりするけど、ママのごはんは、せかい一おいしいよ。これからも、おいしいりょうりも作ってね。ぼくは、ほんとは、ママが大好きだよ。これからもたいへんなことがあるから、ぼくがもっともっとおてつだいするよ。これからもよろしくおねがいします。ぼくをうんでくれてありがとう。Yより。(当時8才)
愛知県 9才 男子
ランドセルへ
私とランドセルの生活は、もう約5年半になったよ。今までいろいろなことがあったね。たまに荷物をつめこんだりしてごめんね。おかげで、てぶらで学校にいけたよ。雑にあつかっちゃったりしたね。なのに、ランドセルは、一年生のころから、ずーっときれいだね。これまで、ずっと一緒に成長してきたね。成長するごとに重くなるランドセル。教科書や上ばき、体そう服を入れてるよね、のこり半年、今まで通り、いや今まで以上に大切に使うね。私が、小学校を卒業しても一緒だよ。がらもかわいく、自分の名前が入ったランドセルは世界に一つしかない自まんの宝物だよ。伝えても伝えきれないありがとうをおくります。本当に、本当にありがとう。
愛知県 12才 女子
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